Home > FAQ

一般的な質問
  • トマトのゲノムサイズはどれくらいですか?
  • 950 Mbです。これはシロイヌナズナのおよそ7倍に相当します。

  • 染色体数は何本ですか?
  • n=12です。かずさDNA研と野茶研が、8番染色体の解読を進めています。

  • トマト発祥の地はどこですか?
  • 原産地は、ペルー、エクアドルなど中南米のアンデス山脈の西側高原地帯です。

  • 国内外での生産量、消費量はどれくらいですか?
  • 国内でのトマト生産量は76万トン(2005年)。消費量は一人当たり年間10kgで、イタリア人の1/10です。
    生産量はイネのおよそ1/10、消費量は1/6程度です。

  • マイクロトムとはどんな品種ですか?
  • 草丈が15cm程度と小さく、狭い場所に多数の個体を育てることができます。また蛍光灯のような比較的弱い光条件下でも生育するため、完全閉鎖環境での栽培が可能です。播種から結実まで約3ヶ月と世代時間が短く、組換え体の作出も容易であるため、研究材料として優位な特徴をもっています。

  • マイクロトムは食べることができますか?
  • 美味しいとは言えませんが、食べることは可能です。

  • 一つの果実に種子は何粒できますか?
  • 一つの果実に20~30粒できます。一つの植物個体では、200-300粒できます。

  • トマトに関する研究報告(論文)は多いですか?
  • 多いです。過去10年で植物第5位。

  • トマトの特徴(シロイヌナズナやイネとの違い)は何ですか?
  • トマト(ナス科)は、双子葉植物の中で先んじてリソース整備が進められたシロイヌナズナ(アブラナ科)やミヤコグサ(マメ科)とは系統的に遠いことが分かっています。
    実際、マイクロトムのEST解析の結果、約30%の発現遺伝子がシロイヌナズナ・イネには見られない、トマトに固有なものでした(Yamamoto et
    al. 2005, Gene 356:127-134)。また、 ナス科は従来のモデル植物
    (シロイヌナズナ、イネ)では研究できない多くの特徴を有しています。例えば、果実を発達させる点は、高等植物が進化の過程で獲得した重要な形質です。他には、光周期応答性が中性であることが挙げられます。(イネ:短日植物、シロイヌナズナ:長日植物)
技術的な質問
  • 形質転換は可能ですか?形質転換効率はどれくらいですか?
  • 可能です。マイクロトムを使って、形質転換個体が40%以上の効率で得られています。方法に関する論文が2006年に発表されました。(Sun et al. 2006, Plant Cell Physiology 47:426-431.)

  • 形質転換技術講習会などは開催されていますか?
  • 現在は開催しておりません。

  • 最も形質転換効率の良いアグロバクテリウムの株は何ですか?
  • 江面研究室では、感染力の比較的強い高感染系のC58系統のアグロバクテリウムを使用しております。

  • トランジェントな形質転換系はありますか?
  • あります。2006年Orzaez らによって、Agroinjection of Tomato Fruits. A Tool for Rapid Functional Analysis of Transgenes Directly in Fruitという論文(Plant Physiol 140 (1): 3)が報告されております。

  • マイクロアレイおよびマクロアレイは利用可能ですか?
  • トマト(Micro-Tom)のユニークなcDNA 12,123個を配置したDNAアレイ(マクロアレイ)が利用可能です。
    Affymetrix社からGeneChip Tomato genome Array(9.2K)が発売されております。

  • タイリングアレイはありますか?
  • 現在のところありません。

  • RNAiによるノックダウンは可能ですか?
  • 可能です。 
    また従来のヘアピン構造を利用するノックダウンシステムに加えて、2002年Yule Liuらはウィルスの配列を用いた新規ノックダウン法が有効であること(Title; Virus-induced gene silencing in tomato)が報告されております(Plant J 31 (6): 777-786)。国内でもトマトのジーンサイレンシングにこのTobacco Rattle Virusによるサイレンシングが用いられています(かずさ等)。

  • T-DNAタグラインはありますか?
  • 現在作製しています。

  • RNA・ゲノムDNA・タンパク質の抽出は他の植物と比べて難しいですか?
  • トマトに関する多くの論文が存在する理由として、RNA・ゲノムDNA・タンパク質の抽出が比較的容易であることが考えられます。ただし糖が多いので、その点は注意が必要です。

  • メタボローム研究は可能ですか?
  • 盛んに行われております。最近LC-FTICR-MSを用いた測定でトマト果実から約850個の代謝物が見つかりました。糖等の一次代謝物が100個程度、糖リン酸などが50個程度、揮発性の代謝物(ニオイ成分など)が300個程度検出されています。

  • 遺伝地図はありますか?ポジショナルクローニングは可能ですか?
  • あります。マーカー数が多くゲノムプロジェクトの基準地図として用いられているのは、EXPEN2000です。将来マイクロトムを使ったポジショナルクローニングを可能にするため、DNAマーカーの整備がかずさDNA研で進められています。

  • Recombinant Inbred Lineや準同質遺伝子系統はありますか?
  • E6203xLA1777 (Bernacchi et al. 1998a) M82xS. pennelliなどのIntrogression Linesがあります。後者はTOMATOMAより分譲を行っております。
栽培に関する質問
  • 栽培環境(湿度、温度、光の強さ)を簡単に教えてください。
  • 湿度60%±10%、温度25-28℃、光40W蛍光灯×4-6本(PPF100~200μmol/m2/s程度)

  • 一定面積あたりの植栽可能数はどのくらいですか?
  • 1平方メートルでおよそ1300個体の栽培が可能です。

  • マイクロトムは種を播いてから種を取るまでにどれくらい時間がかかりますか?
  • 約70~90日です。

  • 栽培は蛍光灯下でも可能ですか?
  • 可能です。

  • 栽培中に発生する病気はどんなものがありますか?またその対策法を教えてください。
  • サビダニ、コナジラミなどが発生します。対策は、こまめに観察し早期に発見、農薬散布により被害の拡大を防ぎます。使用している農薬の種類については江面研究室のホームページに出ています。トマトの害虫と農薬

  • 水耕栽培は可能ですか?その場合はどのような培養液を使いますか?
  • 可能です。筑波大学では大塚1号2号を利用しています。

  • 冬場または夏の暑い時期に屋外で栽培することは可能ですか?
  • 温室で温度管理が行える環境であれば可能です。
page top
国内および国際協調プロジェクトに関する質問
  • ゲノムプロジェクトは進行していますか?
  • トマトゲノムコンソーシアムによって2012年に全ゲノム解読が終了しました。

(Nature 485, 635-641)

  • 完全長cDNAプロジェクトは進行していますか?またどれくらいのコレクションがありますか?
  • 完全長cDNAプロジェクトは進行しています。完全長cDNAは現在13,227個がKaFTomに登録されています。ESTについては果実由来の19,883と葉由来の12,168 (合計36,427)がMiBaseに登録されております。また、NCBIのdbESTから得たトマトESTと上述のマイクロトムESTと合わせ(計 280,913 EST)、アセンブルを行い構築した42,928個の UNIGENEがMiBaseには登録されております。

  • SOL、JSOLとは何ですか?
  • The International Solanaceae Genome Project (SOL)の略称です。ナス科植物研究の国際協調プロジェクトです。JSOLはその日本国内版です。

  • トマト国際協調プロジェクトにおける日本の位置づけを教えてください。
  • まずゲノムシークエンシングプロジェクトにおいて、8番染色体の解読を担っています。さらに、ゲノム配列情報を相補するようなリソース、すなわち各種変異系統の作製・完全長cDNAの解読・マーカーの新規開発などを行なって国際協調プロジェクトに貢献しています。TILLINGにおいてもSOL TILLINGチームの中核を担っています。
    一貫してマイクロトムを用い、機能ゲノミクスリソースを整備しているのが、日本の大きな特色です。これは研究者ごとに様々な品種を使用している欧米の状況と対照的です。

  • 世界のトマト研究の中心的な役割を果たしている中核研究機関を教えてください。
  • コーネル大学(アメリカ)、Weizmann Institute (イスラエル)、Max Planck Institute(ドイツ)、Sanger Center (イギリス)、Plant Research Institute(オランダ)、ワーゲニンゲン大学(オランダ)、ナポリ大学(イタリア、ENEA(イタリア)、IBMCP(スペイン)、KRIBB(韓国)、ソウル大学(韓国)、ハイデラバード大学(インド)、中国科学アカデミー(中国)、INRA(フランス)、筑波大学(日本)、かずさDNA研究所(日本)、野菜茶業研究所(日本)など。
データベースに関する質問
NBRPトマトが有する変異誘発系統に関する質問
  • 変異源は何ですか?
  • ethyl methane sulphonate(EMS)およびγ線です。

  • EMS変異誘発系統およびγ線変異誘発系統は、最終的に何系統になりますか?
  • 2013年1月現在、EMS変異誘発系統は7,015系統、γ線変異誘発系統は4,620系統あります。今後EMS変異誘発系統を毎年1,000系統ずつ増殖していく予定です。

  • 提供可能なEMS変異系統全てを分譲してもらうことは可能ですか?
  • 条件次第では可能です。具体的には、スクリーニング形質をNBRP HPで公開していただいています。進行中のスクリーニング

  • EMS処理による変異率は何kbに一つですか?
  • 約1/1000 kbと見積もっています。

  • 変異体の種子は何粒もらえますか?
  • 3〜20粒です。 不棯だった系統は、同系統の別個体(可視的表現型なし)の種子を分譲しています。

  • 変異体DBはありますか?
  • TOMATOMAというDBに表現型の写真を掲載しています。種子リクエストもこちらからどうぞ。

  • 組換え体トマト系統の整備計画はありますか?
  • あります。最終的にマイクロトムを中心とした組換えトマト系統(タグラインを含む)の一般利用を可能とするため、収集・増幅・保存する予定です。

  • 分譲可能なEMS変異誘発系統の種子はM3ですか?
  • はい

  • TILLINGによる変異体のスクリーニングは可能ですか?
  • TILLINGプラットホームの構築を進めています。
page top
NBRPに関する質問
  • プロジェクトは何年計画ですか?
  • 平成24年度から28年度までの5カ年計画です。なお、NBRPトマトは平成19年度から開始しており、現在2期目です。

  • 中核機関を教えてください。
  • 筑波大学が中核機関、大阪府立大学がサブ機関です。

  • 配布可能な種子(野生型)は現在何種類ありますか?今後増えますか?
  • リソースの種類をご覧ください。

  • cDNAや種子の分譲にはどのような手続きが必要ですか?
  • 分譲と使用に関する同意書(MTA; material transfer agreements)にサインして頂く必要がございます。MTAは分譲申し込みとMTAのページからダウンロードしてください。

  • 分譲してもらった種は増殖しても良いですか?
  • 増殖可能です。詳しくは分譲と使用に関する同意書(MTA; material transfer agreements)に記載しております。

  • 海外に種子を配布することは可能ですか?
  • NBRPから海外に配布することは可能。ただし規制・検査などのレベル・必要書類は国により異なります。

  • 論文に投稿済みの変異体や組換え体作製時に使ったコンストラクトを他の研究者にも広く使って頂きたいと考えているが、NBRPに寄託し、DBへの登録や配布をしてもらうことは可能ですか?
  • 可能です。詳細はリソースの寄託のページをご覧ください。

  • HPやMLはありますか?
  • NBRPトマトのHPはhttp://tomato.nbrp.jp/にあります。MLはnasukaから情報を発信しています。

  • 論文を書く際にAcknowledgementに分譲を受けたことを記載する必要がありますか?
  • 必ず記載してください。例:The tomato resource used in this research was privided by the National BioResource Project (NBRP), MEXT, JAPAN.